OUTBACK NC765L
近年東京湾で急激に流行り出した釣りのカテゴリがチニングです。僕の勤めるアイランドクルーズでも、乗合で船を出せるほどお客様の注目度が高い釣りとなっています。
そのチニングにtailwalkでは専用ロッドというものは残念ながらラインナップがありませんが、ぴったりなロッドがOUTBACK NC765Lというロッドです。
OUTBACKは元々マルチピースロッドのラインナップで、特にターゲットを絞らずに旅先でさまざまなターゲットをマルチに狙うことをテーマとしたロッドです。何を狙ってもいいロッドですが、チニングにピッタリすぎるのでご紹介したいと思います。
チニングにはベイトタックル
まずチニングにはベイトタックルが適しています。一般的に感度が高いからと言われていますが、個人的にはバックラッシュという付き物さえ克服すればライントラブルが少ないからだと考えています。
もちろんスピニングタックルでも釣りは可能です。スピニングの方が結果として飛距離が出ることも多いので、スピニングタックルにもメリットはあります。でもPE0.8号以下を使用するチニングでは、どうしてもスピニングタックルでは付き物のガイド絡みのトラブルで一発高切れしてしまいます。
チニングではフロロカーボンをリーダーで使用するので、特にスピニングはキャスト時にガイド絡みがしやすく、1日に1回はガイド絡みでルアーを飛ばしてしまいラインを結び変えるという時間ができてしまいます。悔しいのは本人の努力等でガイド絡みは基本克服できないところです。
ベイトタックルでは、バックラッシュというトラブルが付き纏うものの、個人の努力と技術でカバーできる部分です。バックラッシュが克服できればトラブルフリーで釣りをすることができます。特にスナップを結ぶだけ、というわけではないチニングの仕掛けを作り直すのは正直本当に手間なので、なるべくライン切れのリスクは少なくしたいという部分からベイトタックルが適していると思います。
チニングロッドに求めるのは感度
チニングで求められるロッドの性能は感度としなやかさです。
まず感度については、ボトムタッチの感じがわかること。これに尽きると思います。ボトムが硬い柔らかいなどのボトムの状況、リトリーブでズル引きした時の浮き具合というか、ボトムタッチの感触、これがわからないとチニングは釣りにならないというほど、この部分の感度は重要です。
また、魚のアタリについても感度が重要です。チニングは他の釣りに比べて、圧倒的に乗らないアタリが多い釣りです。正直乗るアタリはガッツリ出るし、そもそも勝手に乗っちゃうのであまり気にならないのですが、この乗らないアタリを感じられるかが釣果を分けます。
追ってきている感じや、まとわりつかれてる感じ、突っつかれたり、時には本命であるキビレ以外のアタリもあります。その乗らないアタリを感じて、その次に何を仕掛けるかで釣果に大きく差がつくのがチニングです。そのためチニングロッドには感度が求められます。
OUTBACK NC765Lはマルチピースロッドながら、チニングに必要なロッド感度をしっかり備えています。ボトムタッチ感や、乗らないアタリもしっかり感じ取ることが出来チニングの釣果を伸ばします。
しなやかさ
チニングロッドにはしなやかさも求められます。
ワームのズル引きといいつつ、基本的にはリトリーブの釣りであるチニング。つまり巻物の釣りです。そのためテンションがかかった状態からのバイトを乗せる為のしなやかさがロッドに求められます。
また、ライトラインを使用しつつ40センチを超えるキビレや、60センチオーバーのマゴチ等がかかることも多いことから、しっかり曲がって魚の引きをいなすためにもしなやかさが必要となってきます。
加えてキャスティング時にも実はしなやかさが必要です。キャスティング時はロッドに全体的に曲がってくれるしなやかさがないと、バックラッシュとまではいかないものの、ラインが少し浮いてしまう瞬間ができてしまうため、その瞬間にラインが切れてルアーが飛んでいってしまいます。
キャスティング時にも、リトリーブ時にも、ファイト時にもロッドにしなやかさが必要な釣りがチニングです。特にキャスティング時にバックラッシュしてしまうようでは釣りになりませんので、リールはもちろんのこと、ロッドも投げやすいロッドを選んでいただきたいです。
OUTBACK NC765Lは非常にしなやかなブランクスでバックラッシュしにくく投げやすく、バイトをオートマチックに乗せ、さらにキビレに負けない強さを持ちながらしなやかにいなす柔軟性を持ち合わせたロッドです。
チニングにピッタリなマルチピースロッド
マルチピースロッドながら東京湾チニングにピッタリな性能を持ち合わせたOUTBACK NC765L。電車釣行やバイク釣行の方にはもちろん、車釣行でマルチピースの必要性がない方にも自信を持っておすすめできる一本です。もちろんチニング専用ではないので、多魚種に使える懐の深さもありますよ!