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SPEAKYが発売されてから約4年。tailwalkから発売されるNEWスピニングリール【DURIZE (デュライズ)】が2025年発売になります。
スペック自体はHPを確認していただきたいのですが、2000、2500、3000、3500番の4つのサイズに対してHGとXGの2種類のギアのラインナップがあり、計8アイテムのラインナップとなっています。
私自身、まだ3000SHGXと3500SHGXしか触った事がなく、さらに現状3000SHGXしか手元にないので、ある程度使いこめているのは3000SHGXのみです。今の時点で私が感じるデュライズの性能についてお伝えします。
剛性がもたらすパワー

驚異的に進化を遂げたのは剛性です。アルミダイキャストボディ、超々ジュラルミン製マシンカットドライブギア、超々ジュラルミン製ハンドルアーム、超々ジュラルミン製メインシャフトなど、リールの各所に硬い素材を採用している事で剛性が飛躍的に上がっています。特にSPEAKYと大きく変わったのはアルミダイキャストボディです。剛性がもたらすメリットについてお伝えします。
ゴリ巻きパワーファイトでバレを防ぐ

剛性がもたらしたものはとにかくパワーです。パワーと言っても様々あるのですが、まずファイト時のパワーがとてつもなく上がりました。私がメインとしている対象魚はシーバスです。シーバスという魚は最大で90センチを超える良く引くファイターではありますが、青物やマグロ類とは違い下に下に引きっぱなしという引き方はしません。ジャンプやエラ洗いはもちろんですが、水中でヘッドシェイクをしたり、引っ張ったり逆に向かってきたりと多彩な引き方をする魚です。
このシーバスを釣る上で最大の悩みはバレです。ボートではバーブレスフックを使う事もあり、いかにバレを少なくしてランディングまで導けるかが釣果を出すポイントでもあります。バレにくいファイト法としてはドラグでいなして獲るという方法もありますが、最もキャッチ率を上げる方法は実はリールパワーでゴリ巻きするファイト法です。
魚の頭をアングラー側に向けさせたままゴリゴリ巻いて、そのままランディングネットにネットインするファイト法が一番バレません。ゴリゴリ巻くだけなので簡単と言えば簡単ですが、このファイト法にはリールパワーが不可欠です。リールパワーがないと頭をアングラー側に向け続ける事ができません。デュライズはパワーがあるので魚の頭をアングラー側にしっかり向かせたまま、ゴリゴリと魚に抵抗させることなくランディングまで導くパワーファイトが可能です。
ポンピングもファイト時間を短縮

また青物等で有効なファイト法であるポンピングもリールパワーがあるとバレる確率とファイトタイムを大幅に減らす事が出来ます。基本的にポンピングをする時はロッドで魚を浮かせてから、ロッドを下げる時にリールを巻いて魚との距離を縮めていきます。
このロッドを下げて巻く時に、リールパワーがあればあるほどテンションを掛けたまま巻く事ができます。テンションを掛けたまま巻く事が出来ればフックが抜ける心配もありませんし、魚に走られる可能性もつぶす事が出来ます。結果バラしとファイトタイムを少なくする事ができます。デュライズのリールパワーなら青物も短時間で上げて来れるということです。
剛性とパワーがもたらす感度

剛性が上がる事でリトリーブ感度も上がりました。リトリーブ感度が上がることによるメリットはゆっくり巻けるようになります。スローリトリーブが可能になるということです。シーバス釣りでは基本的にルアーが引き起こす波動を感じて釣りをします。特にミノーやバイブレーションなどがそれにあたります。
リトリーブ感度が悪いリールは、ブルブルと動く波動を感じずらいので必然的にリトリーブスピードが早くなりがちです。リトリーブが早くても釣れる時はいいのですが、ゆっくりまかないと釣れないケースも多々あります。ここにリトリーブ感度による釣果の差が出てきます。
デュライズの感度はやはり土台を支えるアルミダイキャストボディと、主となる超々ジュラルミン製マシンカットドライブギア、そして歪まない超々ジュラルミン製メインシャフトと超々ジュラルミン製ハンドルアームの恩恵で向上しております。剛性が結果として感度を生み出しているという事です。感覚的な部分ではありますが、ラインとロッドから来る振動が硬い金属を伝わってそのまま手に伝わってくる感じがします。
また剛性がもたらすパワーはここでも役に立っています。パワーがあるからリトリーブが軽く巻けるのです。軽く巻けるとロッドに対してもリールのハンドルに対しても軽く握って巻く事ができる為、結果感度が良くなるという側面もあります。
剛性がもたらす耐久性

耐久性。実はソルトアングラーが最も気にする部分かと思います。他社で言うところのSWシリーズではなく、シーバスフィッシングは2000番から4000番クラスのいわゆる汎用型のスピニングリールを使用する釣りです。そこそこに色々な釣りをする僕ですが、汎用型スピニングリールを使用する釣りの中でリールにとって最も過酷な釣りがボートシーバスだと思っています。
ボートシーバスはキャスト&リトリーブを常々繰り返し、魚も良く釣れる。そしてその魚が良く引く。汎用リールにとってこれ以上過酷な釣りは他にはありません。その中でリールは当然の如く消費していきます。いつまでも消費しないというのは不可能なので、耐久性とは初期性能がどのくらい持つかという話です。
昨年12月にやっと製品版のサンプルが届いた段階で、2025年2月中旬現在約二ヶ月半使い続けている感想ですが、この段階で明らかにギアの摩耗具合はスピーキーより少ないと感じています。巻いててゴリゴリになってないという事ですね。
これには複数の要因があるとは思いますがアルミニウムボディの恩恵が大きいと考えています。金属製ボディを採用したことで、ボディの歪みが極端に少なくなります。歪まないことでハンドルから伝わるパワーをそのまま魚までしっかり伝える事が出来、ギアに対して変な方向の負荷がかからないので、摩耗も少なくなります。さらにギア自体もステンレス並に硬い素材を採用している為、ギアの磨耗がしづらいという事です。
SPEAKY譲りのスムーズなドラグ性能

ドラグ性能はスピーキーから継続してスムーズで粘りのあるドラグが継続して採用されています。実はシャフトのベアリングがスピーキーはあるのに対して、デュライズはありません。しかし正直シーバスを釣っていてその差を感じることはありません。
これは金属ボディを採用したことによりボディ自体の剛性が上がった事とスタビライザーレールの恩恵です。もともと高強度の超々ジュラルミン製メインシャフトを採用している為、軸はしっかりしているのですが、ボディとスタビライザーレールが軸をガッチリと支えてくれている為、ベアリングがなくてもドラグに安定感とスムーズさを与えてくれています。
トラブルレスも継続

こちらもスピーキーから継続している部分ですがとにかくトラブルレスです。スピーキーの時も再三伝えてきたことですが、リールに関しては特別な性能よりもそのリールに対して何も感じないこと、それはイコールトラブルがないことが何よりベストだと言い続けてきました。デュライズについても同じです。
HPには記載がない部分でスピーキーとデュライズの違うところは、ベールアームを返した時(キャスティング時)にベールアームがロックされる機構が追加されています。スピーキーにはありませんでした。また、スプールリングの形状に関しても逆テーパー型が採用されており、バックラッシュの軽減や飛距離の向上に一役買っています。
高負荷なソルトの釣りにベストなデュライズ

様々な進化を遂げたtailwalkのNEWスピニングリールデュライズ。特に剛性がレベルアップしたことで、高負荷なソルトウォーターの釣りにベストなリールとなりました。正直軽いリールという訳ではありませんが、ソルトの釣りはリトリーブが基本アクションであり、リトリーブの釣りならむしろ少し重い方が安定感が出るので、僕的にはそういう意味も含めてソルトウォーター向きかなと思っております。5月発売予定です!お楽しみに!!