ついに始まったアイランドクルーズ生活。流れでいうと5月~7月が週末だけの勤務。7月から9月まで試用期間として毎日勤めて、10月に正式採用という流れでした。7月に横浜に引っ越しもしました

まずは週末だけ。今までしていた仕事をすぐには辞められないので、辞めるまでの間は週末だけという理由です。週末だけ来てた時期から、9月までは基本社長の船に乗ることが多かったです。

社長が教えてくれるのは、とにかく接客。接客に加えて船のことが主。釣りのことよりもとにかく船に関することがほとんどでした。船舶免許は持ってましたがロープワークに加え、操船、東京湾のルールなど知らないことばかりでした。てかこの結び方いまだ覚えてないな…
カリキュラムはあるのかな?あってもなくても僕が受けた研修とは全く違う研修をこれから入る方は受けると思います(諸事情により)この辺の事情はまた今度書ける時が来たら書きます(笑)

研修中に撮影したO.S.Pのヴァルナの動画撮影。まともに操船したのはこの時が初めてかな?自分が撮影されてるわけでもないのにムチャクチャ緊張していたことを今でも覚えています。取材とか撮影とかそういったことが多い事もアイランドクルーズという船宿の特徴です。今船長募集ページに書いてある、釣りの最先端に関わることが出来るとはこういうことだと思います。僕はここら辺から『アイランドクルーズって有名なんだ!』と気付くようになります。すいません全然知らなかったんです。ちなみにこの日黄色いブイに船ぶつけたことは内緒です(笑)

ひたすらに憧れた村田基さんとも仕事として関わることが出来るようになります。これは確かキャスティングDVDの撮影。仕事に関わるっていったって社長と一緒に乗って行ってネットランディングしに行っただけです。村田基さんがかけたシーバスをすくっただけ。でもこれがすごい嬉しくて嬉しくて。
ネットランディングって実はすごい高度な技術です。始めた時は魚が掬えなくて怒られてばかりでした。つまりこの時失敗する可能性が高い僕に、撮影という普段以上にミスが許されない状況で社長が行って来いって言ってくれたってことなんです。その村田基さんのネットランディングは今でも思い出です。釣りを始めたころの憧れの人に仕事で関わることが出来る、こんな幸せなことはありませんよね。

そして9月までの試用期間を経て、10/1より本採用となります。写真は採用を言い渡された飲み会。エロ写真が貼ってある箱は社長からの入社祝いの電子レンジです。もちろんこの時も今だ借金まみれな僕なので、生活必需品もなかなか買えない状態でした。非常にありがたかったです。社長からは少し前から『電子レンジは買うなよ』と言われてました(笑)
遊漁船主任者講習を終え、いよいよ11月から船長として一人で海に出るようになります。ついに釣りを始めて20年、念願の『釣りを仕事にする』が達成をした瞬間でした。(釣り船屋だから釣りが仕事じゃなくて操船が仕事ですが一応ね)

船長になってからの話はいっぱいいろんなことがあって、全部書いていきたいんですが本題とどんどんずれてく気がするので今回は一旦割愛させていただきます!また次回以降書きますね。ちなみに黒歴史部分だって結構エピソードは歯抜けです。釣り具満載の車が盗難にあってなくなっちゃうとか(笑)
釣りを仕事にする。仕事にしたうえでついに一昨年

8月に結婚できました。結婚して子供が欲しいというのもずーっと思ってたことです。僕が30歳の時に釣具屋さんを離れる決心をしたのは、『このままだと結婚もできないし子供もできない、釣りも仕事にできないつまらない人生を送ることになる。それなら仕事くらいは今決心してやりたいことをやろう』こう考えて離れる決心をしたのですが、まさか結婚できるとは…
そして翌年

陽奈ちゃんが生まれました。まさかの子供まで授かることが出来たのです。いい年になってもさんざん親には心配かけました。せめて孫の顔見せられたら少しは安心させられるかなと思っていたので、そういう意味でも陽奈ちゃんと奥さんには感謝しかありません。もうね僕大泣きですよこの時(泣)
そして今年ついに家族と社長の助けもあり借金も完済しました。辛く長い借金生活ともやっとおさらばできたのです。だからこそ今こんな話を語れます(笑)
だいぶ長すぎたのでまとめに入ります(笑)
どうでしょうか?簡単に僕の10歳から35歳までをまとめてみましたが、こんなダメ人生を送った僕が今思う事は
やりたいと思う事は人に委ねないで自分で動く事
やりたいと思う事をやるために最適な場所に自分のいる場所を変える事
この二つです。人に恵まれなかったといえばそうかもしれませんが、高校生の時に釣具屋の店長の言葉を信じ、自分の夢をその人に委ねてしまった僕の間違いだと思っています。あの時ヒューマンに行ってもよかったと思うし、トーナメントに自分の意思で出ればよかったとも思う、またちゃんと調べれば大学の水産課や釣り同好会のある大学を選ぶなどの道もあったはず。自分がやりたいと思っていた道をちゃんと調べないで、その選択を人に委ねてしまったが故に無駄な12年間を過ごしてしまったと思っています。悪いのは自分です。自分がやりたいと思っていることは自分で決めて自分で行動すべきです。それがたとえ失敗だとしても後悔は残らないと思います。
また、自分がやりたいことの為に自分のいる場所を変えなかったことも間違いの一つだと思っています。アイランドクルーズという職場に自分の場所を移したことで、いろんな人と出会うことが出来ました。社長をはじめ、池田さん、シゲさん、今林さんという各船長ももちろんそうですし、素晴らしいお客さん達とも出会うことが出来ました。メーカーさんや、プロの方、本物が集まる場所には本物がどんどん集まってきます。その中に身を置くことで素晴らしい経験をこの5年間ですることが出来たと思っています。本物が集まる場所で無いと刺激がありませんし競争もありません。本物と出会う事で自分が伸びていくのだと思います。今いる場所が自分がしたいことに対するそういう場所ではないと感じているならば、自分のいる場所を移すべきだと僕は思います。

僕はアイランドクルーズに来れば大成功!将来安泰!めちゃくちゃ楽しいですよ!!なんて全く思っていません。むしろ辛いことがいっぱい待ってます(笑)
でも、アイランドクルーズに身を置くことで必ず自分の人生において勉強になること、また釣りにおいても成長することは間違いないと思います。ガイドとして生きていくと決めているならこれ以上の職場はないと思います。そして付け加えるなら何かを始めるのに遅い事なんて決してないって言うのは僕はウソだと思います。自分が楽しむだけなら遅いことはないかもしれませんが、仕事となると別です。
僕は30歳でこの職業につきましたが、正直遅すぎたと感じています。もっと早くこの仕事をすればよかったと思っています。結局この職業は経験が命です。僕には釣りのセンスもガイドのセンスもありませんが、どんなにセンスが良かったとしても1年で経験できることは所詮1年です。5年なら5年の経験をもとにガイドができる。10年なら10年の経験をもとにガイドができます。その経験の差を埋めるために一生懸命休みの日も釣りに行ってましたが、やはり限度があります。ガイドとして経験年数に勝るものはありません。つまり早くやり始めるに越したことはないと思っています。
もし、ガイドを始めたいと考えている方がいれば、僕は始めるなら早い方が良いと思いますし、住む場所まで移して取り組むべきだと僕は思います。

独立も出来ていない、まだガイド5年目の僕が偉そうに語れる立場では本来ありませんが、明らかにしくじってる経験があることと、5年という区切りの年ということですごーーーーくニッチな方向けに休業中という事もあり書いてみました。
本当はアイランドクルーズに勤めてからの話もいっぱい書きたかったんですが、ちょっと長くなりすぎたんで一回締めさせて頂きます。長々とお付き合いありがとうございました。それこそ本題とずれてますが、最後になりますが

今後ともアイランドクルーズと須江一樹を宜しくお願いします。休業明けたら皆さん釣り来てくださいね!お互い元気に釣り楽しみましょう!!お待ちしてます!!